シナモンロールとカフェオレ

儚くも甘く美しい現実に 夢を見る

初めてSHOCKを観た新規ファンの感想~ブログ開設せずにいられなかった

…遂に、ブログを開設してしまった。

 

私は2017年の夏にKinKi Kids沼に落ちた新規オタです、こんにちは(そのきっかけなどはまた気が向けば書こうかと思う)。キンキを好きになる以前から、かれこれ人生の半分以上ジャニーズのタレントのファンをやってきているのだが、何か事あるごとにものすごく語りたくなってしまう性分で、これまでも何度ブログを開設しようかと思ったか分からない。しかし完璧主義の癖にめんどくさがりな性分でもあるので絶対続かないと思い避け、手軽なツイッターなどでその時々の思いを語るなどしてきた(お前の性分がどうだという話はどうでもいい)。

 

その私が、ついに、重い腰を上げ、重いノートPCを立ち上げ、動きが遅いPCにちょっといらいらしながらそれでもブログを開設したいと思ったのはなぜか。

 

生まれて初めてEndless SHOCKを観た結果、気づいたらこうなっていた。

 

あんなにめんどくさがってたのに今私こんなにブログ書きたがってる。ってことでちょっと気持ちを尊重して気の向くままにキーボードを叩いてみることにした。

 

ここではすべての感想はとても書けないが、初観劇直後にスマホのメモに思ったことから打ち込んでいたらそれだけでちょっとしたレポートくらいの分量になったので、今回は主に直後に思ったことを記しておこうと思う。

 

 

改めて、Endless SHOCKといえばジャニーズのオタクをやっている人はおろか、そうでない人にも言わずと知れたミュージカル作品だ。毎年SHOCKの季節になると各局ワイドショーで光一さんが階段から転がり落ちていく姿が流れるので、そのイメージで認識している人は多いだろうと思う。

 

実際、私も観劇するまではそのイメージしかなかった。

 

 

…え?ちょっと待って?……去年ファンになったんだよね?そこから今年までどれだけ予習する時間があったと思ってるの?何なら博多座の公演も挟んでるよね?なのにその程度の知識しかなかったの??

 

とお思いの方もいらっしゃるかもしれない。

 

ただ、敢えて何も知識を入れずに見に行ったのは、もともとKinKiにハマる一番のきっかけをくれた布教主であり幼馴染の友人のアドバイスがあってのことだった。

 

なんかわかんないけど、とにかく「あなたは絶対にSHOCKにハマる」と断言され、また「まずは黙って観てこい!」と言わんばかりに、「とにかくまずは先入観なしに見てほしい」「サントラとかDVDは見終わってから貸すから」などと強く言われていた。ので、とりあえず「…わかりました」と従い、過去の映像などはもちろん、あまり他の方のレポやあらすじなども読まずに当日を迎えた。

 

だから本当に、内容に関する知識といえば、ミュージカルであること、光一さんがフライングをすること、そして、光一さんが階段から落ちることくらいのままだったということだ。

 

 

……さて、そんなこんなで無事、私の初SHOCKが終わった(…急に端折りすぎだろうか?いや…私もほんとは初めて行った帝劇の雰囲気がどうだったとか気合い入れていつもは履かないヒール履いてったらみごとに足をくじいて、とか書きたいんだけど何せ、何せ!めんどくさがりなのでそんなこと書き始めたらこの投稿が最初で最後のブログになってしまう可能性がある。ブログとかまじで書いたことないのと性格的なものがあるのでちょっととりあえず雑さは否めません、申し訳ありません)

 

……えー、改めまして、初SHOCK観了。

 

直後の私のツイートをみてみると、

 

 

そう、手が震えていた。これはすごいものを観た…と思った。

そして震える手で何を必死にメモに打ち込んでいたかというと

 

「コウイチさんお空飛んでた」

「コウイチさんターン美しい」

「コウイチさんロングトーンの力強さ 声量」

 

…語彙力皆無。ちょっとまだ頭が冷えていない。

でも実際、コウイチさん改め光一さんのフライングにはほかに見たことのない美しさがあった。本当に空を飛んでいるかのよう。特にフライングの最中、進行方向に背中が向くタイミングの一瞬には息を飲んだ。何だろうこの、こんなに力強さを感じるのに、儚さと繊細さとそれゆえの脆さのようなものを感じさせる、これはなんだろう…!?と心が揺さぶられた(あとで関ジャムのSHOCK特集回を観て知ったが、この後ろ向きで進行するタイミングの動きはフィギュアスケートから着想しているらしい。素人からすれば氷の上での表現と空中での表現がこんな風にリンクするだなんて目から鱗である)。

 

それに、そんなフライングをしながらの歌声には全くブレがない。地上での歌唱と何ら変わりはなくすばらしいものだった。ていうか体幹がすごい自称インナーマッスルオタクとしてはそっちの意味でもかなり感激していた。

 

そんなことを考えていたら少しの時間経過とともにだんだん感想を言語化できそうになってきたので内容への感想にも触れたいと思う。

 

(内容、と言っても一回見ただけでまだ拾いきれていないものも多いと思うので、何度もSHOCKをご覧になっている先輩方からしたらかなりぼんやりとした感想かもしれないが、あくまで初めて見た者が純粋に思ったこととして受けとって頂けたら幸いである。)

 

全体を通して「面白いな」と思ったのが、この物語のパラレルワールド性である。

舞台のカンパニーの「物語」をみているんだけど、その世界と現にその「物語」を演じているカンパニーたちの「現実」の世界が常に並行して存在している。あとでパンフレットを読んで納得する部分も多かったが、登場人物たちは「物語」を演じる中でさらに演じるということをしながら、「現実」に演じている自分の魂そのものを役に込めて爆発させているように見えた。(日本語難しい。伝わっている自信がない)

 

要するに、芝居なんだけど、それ以上になにかこう一人一人のリアルな魂の爆発のようなものを感じた。そしてその爆発をカンパニー皆が互いに恐れずにぶつけているし、見届けているし、楽しんでいるようにも見えた。

 

それを感じた場面はいくつかあったのだが、ストーリーに触れないかつ一番私がそれを感じたシーンがある。

 

それは、コウイチとカンパニーの皆さんの間で要所要所で行われていたアイコンタクトや顔を見合わせて笑顔を向け合うところ、肩を組んだり触れたりするところといった、カンパニー同士の、一瞬の、生きたコミュニケーションである。

 

生きたコミュニケーション」という言い方をしたのは、これが単に芝居の一部に留まるものではないと強く感じたからだ。この一つ一つが、このカンパニーの関係性そのものであり、コウイチないしは光一さんのカンパニーへの関わり方そのものを表していると感じた。

 

中でも最も印象深かったのは、物語の終盤で、コウイチとユウマのパフォーマンスのあと、コウイチがユウマの肩をガシっと抱いて後ろに歩いていったところだ(初見かつ一回しか見てないので完全な記憶とは言えないことをご了承いただきたい)。

 

このとき、コウイチ…というか光一さんがユウマ…というか中山優馬くんに向ける笑顔とそれを見つめ返す優馬くんの表情、光一さんが優馬くんの肩をポンポンとたたく姿とそれを受ける優馬くんの背中……という一瞬をぼんやりとみていた。もちろん声は聞こえないが光一さんが優馬くんに「よかったよ」とか「お疲れ」とでも伝えているのだろうか、とそのときは何となく思っていた。

 

ところが、そのあとのカンパニー全体で踊る中の優馬くんをみてみると、あのハードな作品の終盤であるにも関わらず、優馬くんの姿に何かブァッとエネルギーがみなぎったような印象を受けたのだ。あくまで、私にそう見えただけで、実際は知る由もない。しかしその一連の姿をみて、光一さんのアイコンタクトや肩ポンポンなどの一瞬のコミュニケーション一つとってみても優馬くんにとってはものすごくなにか力に変わるものだったのかも知れない、ということを考えた。わかんないけど。

 

だから、私も途中から役名ではなく本名の方で記述しているように、「物語」がそれを演じている彼らの「現実」を通してよりリアルで切実なものになっている、と感じた。しかも、私はジャニーズのタレントのファンであるとはいえ若い方々に関してはお勉強不足で(若い人とおじさんをどのラインで区切っているかについては言及を避けるがおじさんが好きです)、ほとんどの方の普段の様子とかキャラクターとかは把握できていないにも関わらず、である。(リアルってなんだという話になるとまたややこしくなるが、)彼らのいわゆるリアルを知らない身からしてもそんなことを感じられるだけのものが、舞台上には溢れていた。それ故に、すごくグッと来るものがあったのだと思う。

 

何度も言うように今回が初めての観劇だが、それでもこの作品が、どれだけの人たちが、どれだけの時間と労力と、それから想いをかけて、大切に、作り上げてきたのだろうと想像せずにはいられなかったし、現にこの目で耳で肌で、生で、観た聴いた感じたものがそのすべてを物語っていた。

 

KinKi Kidsを好きになったことがきっかけで、今回はじめてSHOCKを観ることとなった。しかし、出演者のファンであるという前提だけで観るのはもったいない、というか、失礼だと思ってしまうほど、この作品そのものとそこにある魂のようなものが素晴らしかった。だから、私はこの日、この作品そのもののファンにもなってしまった。

 

もうじき1600回目の公演を迎えるというSHOCK。光一さんをはじめカンパニーの皆さん、アンサンブルの皆さん、スタッフの皆さんが最後まで何事もなく無事に駆け抜けられることを願ってやまない。