シナモンロールとカフェオレ

儚くも甘く美しい現実に 夢を見る

『意味のないドライブ』がいいぞ

 

先日、V6 『Crazy Rays/ KEEP GOING 』が発売になったが、この円盤、通常盤に収録のカップリングも含め総合的にめちゃめちゃ最高。なかでも、カップリング曲『意味のないドライブ』が、これ、めちゃくちゃいいぞ

 

(発売してしばらく、なんやかんや日常がドタバタだったので、ツイッターで「意味のないドライブ最高!!!」との言葉をいくつも見かけながらも、全然聴けてないまま日を過ごし、昨日ようやく聴いてみた。しばらくツイッターに感想をぽちぽちしてたがぽちぽちの域で収まらなかったのでメモ的にこっちに乱雑に綴っておこうと思い。)

追記:完結させないまま下書きに放り込みここから更に日にちが経ってしまい、だいぶ聴き込んだのちに加筆修正しました)

 

 

さて、何にそんなに痺れたんじゃということだが、

私的な解釈を曲の流れに沿って話していこうと思う。

 

まず

 

 

 

バッテリーが切れそう

携帯電話。無音の夜

ナビゲーションのない日々の合間に

ドライブに行こう

(『意味のないドライブ』歌詞より)

 

 

と、静かなサウンドの中森田さんの歌声で始まる。

ここだけで、脳内で情景描写ができていく。森田さんの歌はなんだかお芝居の語りみたいなところがあるなぁといつも思うけれど、まさにそんな感じ。

(余談だが「ナビゲーション」の声が三宅さんだと毎回脳が勘違いする)

 

忙しい平日、水曜日と憂鬱

あと2日経てば Fryday

都会のノイズさえも、振り切るように

アクセル踏んだ

(『意味のないドライブ』歌詞より)

 

この先、多分何度も言うと思うが、私的にこの曲の中で三宅さんが大優勝している。

 

ここで情景描写的には一旦完成する。まさに、忙しい平日の中で水曜日を迎えたときの、あの、「あぁ、今週折り返しか」という、よし!あと半分だ!と気合いを入れ直す気持ちをもちたいものの、まだ半分もあるのかとしんどくなる気持ちが勝ってしまった時の、もやっとした心情が想起される。その上で、この三宅さんの歌い方は泣ける。なんだ、この、忙しい週の真ん中特有のしんどさに染み渡るような、透き通ったサイダーみたいな声は……(泣)

 

三宅さん、歌い方が分かっていすぎて震えた。

特に「あと2日経てばFriday」。

聴き手の心情を掴んだ上でなきゃできないであろう歌表現。三宅さん…(涙)

 

 

そこから、岡田さんのボーカルによってスピード感を徐々に増していく。

 

岡田さんの声って不思議なんだけど、どこか都会的な音がする(私見)。全体通してこの都会的な洗練された感じのサウンドに、岡田さんの声はとても合うように思う。

 

歌詞で見るとたった一行なんだけど、ここの一行の展開で、先ほどまでの静かなトーンから一気にアクセル踏んでサビのあのノリにつながっていくところがなんだかドラマチックで、この展開の仕方がとても好きだ。

 

 

さあそしてサビだ。

ここでこの曲の(私的)もう1人の大優勝者、井ノ原さんの登場です。

 

意味のないドライブ 最高にしよう

切れそうな Ah

バッテリーの残量

ナビもなしの ドライブ

細かいことは今日はなしで行こうよ

僕とドライブしよう

(『意味のないドライブ』歌詞より)

 

この、井ノ原さんの、リズムへの食いつき方!!!!!!!!!

井ノ原さんのリズムの乗り方がさいっこう。最高オブ最高。心地よい。センス抜群。(語彙力皆無)

 

何がセンス抜群って、この曲が全体通してもつ「水曜日の気だるさ」の流れを維持しながらこんなにリズムに乗れる人います!???!!います!!!!!!井ノ原快彦っていうんですけど!!!!…という点で、だ。

 

そしてこの井ノ原さんを筆頭に続いていくサビのトニセンライン(勝手に命名)もまた秀逸。

 

続く長野さんのパートは井ノ原さんに比べリズムが落ち着くところだが、長野さん特有のあのやさしいしっとり感が、ちょうど今くらいの、初夏あたりに吹く夜風のようで、大変心地よい。(追記:書き始めた頃は初夏だった。今はもう既に猛暑)

 

そして坂本さん。最後の「明日もなんか頑張れそう」のテンションがこれまたセンスが良すぎる。気だるさと明るさのバランス。ここについては後ほど、2番サビのカミセンラインで同じ歌詞を担当している森田さんのパートと比較したい。

 

 

……と、ここまで聴いていくと、この曲全体の構成の話がしたくなる。

 

 この曲の全体を通した歌割りは、

 

1番Aメロ〜:カミセン(森→三→岡)

1番サビ:トニセン(井→長→坂)

2番Aメロ〜:トニセン(長→井→坂)

2番サビ:カミセン(岡→三→森)

大サビ:混合(岡→坂)

ラストサビ:混合(長→井→三→坂→森)

 

となっているが、

 

これをみると、この曲が、V6がトニセンとカミセンという二つのグループから成っていることを存分に生かした構成になっていることが感じられるのだ(私見)。

 

ほんと、あくまで私個人でこう解釈して勝手に楽しんでるって話なので、そのつもりでお読みいただければと思います(正解がないという前提でほかの人の解釈もメチャクチャ聞きたい〜お酒飲みながら。)

 

 

簡単に言えば、一人の人の中にある、

大人な部分=トニセン

若い(子ども心な)部分=カミセン

と捉えると、

曲のストーリーに奥行を感じられる(私見)。

更に6人それぞれのキャラクターだったり、声の雰囲気、歌唱表現も合わせると、尚のこと。

 

 

まず、

 

《1番Aメロ〜》(カミセン)

社会で働き、週の真ん中で疲れた大人がちょっと逃避行

(バッテリーが切れそうなのはスマホだけじゃなく、自分自身の疲れと掛けてる?)

(「ナビゲーションのない日々の合間にドライブ」=現実から離れて逃避行へ)

 

 

《1番サビ》(トニセン)

ドライブという大人な方法で気分を晴らしに行き、意味のない時間によって自分を取り戻そうとする。ここでの「ナビもなしのドライブ」と「細かいことは今日はなしで行こうよ」は、どこにも行くあてが無いままに現実逃避していく感じの意味合い

 

 

《2番Aメロ〜》(トニセン)

用事を思い出して、明日の朝も早いし帰るか、となる

(明日の朝?知らねぇよ!もっとドライブいこーぜ!的な若いノリもそうそうしていられない…という大人な感じ)

 

 

ふと、意味のない会話を笑える幸せに気づき、大人になった自分を自覚(トニセン)

(ここまで来て、ここからが本題という感じがする。このあたりでようやくこの主人公の、疲れきった心が解きほぐされ、動き始めた感じ。)

 

 

「嫌いな曲」でなぜかHIになる(トニセン)

(↑ここだけ読むとちょっとおもろい)(雑)

(ここの坂本さんも、1番の同部分の岡田さんとは違った意味で、この次の2番サビへの加速度を増していく感じがとてもいい。「最悪な水曜日」と、「キライな曲」が重なって、もはやちょっと面白くなって来ちゃう感じ。大人がちょっとハメを外したくなってきてる感じ。)

 

 

《2番サビ》(カミセン)

大人になった自分を自覚したことで反対に子どもじみた気持ちが湧き上がってきた(深読みしすぎか?)

ここでの「ナビもなしのドライブ」「細かいことは今日はなしで行こうよ」は、そのあとの「わざと遠回りしようか」からも感じられるように、ちょっとガキっぽくなって、どこにでも行けるぜ!みたいな、ちょっと遊びがでてきて楽しくなってくるような意味合い(さっき明日の朝早いから帰ろうとか澄まして言うてたやん!感。そことの対比もありつつ。)

1番の坂本さんの「明日もなんか頑張れそう」は、意味のないドライブをすることで自分にそう思わせようと言い聞かせるような意味も含む感じなのに対して、ここの2番の森田さんの「明日もなんか頑張れそう」はちょっと元気になってきて、ああ、なんか明日も頑張れそうかもな、と思い始めている感じ

 

 

《大サビ》

この「ウザい曲」のアウトロな感じで今週終わってくのか……w よっしゃ、もういっちょ!!!(坂岡)

(※ここの考察は雑すぎるのでもう少し考えたい) 

初めて聴いた時、「いや、「ウザい曲」てw」ってなった。そして、ウザい曲をもう一度だけプレイバックするという表現の意味合いがいまいちよく分かっていない。ニュアンスはなんとなく分かるけれども。)

 

 

《ラストサビ》

もういっちょ!といいつつ、帰路についている。ここでの、切れそうなバッテリーは、もうすぐこのドライブも終わりという時間的な意味合いを表現している感じがする。そして、あぁ、もう帰らなきゃなあ、明日もあるなあ、と思いながらも、この意味のないドライブの、何もない時間がなんだかいい時間だったなあと振り返っている感じ。(長井三)

(上記のようなストーリーを感じさせる「あああ 左に曲がらなきゃ」の井ノ原さん天才。そして三宅さんの「明日もなんか頑張れそう」も秀逸。)

 

 

(歌詞にはないが、ここの「Wow Wow……」的なところで、初めて6人のユニゾンが出てくる。ここで「意味のないドライブ」という小さな旅の終わりが近づいていることが感じられる)

 

 

 

そして、最後。

 

なんてゆうか…、ありがとう。

 

意味のないドライブ

なんてゆうか…、ありがとう

(『意味のないドライブ』歌詞より)

 

最初の「なんてゆうか…、ありがとう。」は坂本さん。

ドライブ付き合ってくれてありがとう。なんか明日も頑張れそうだわ。って、助手席の友達(?)に言う感じ。

 

そして、歌詞としては初めての6人ユニゾン

「意味のないドライブ」

ここで、ここまで6人がそれぞれ歌い演じてきた一人の中にある様々な気持ちがひとつになり、小さな旅が終わっていく。気持ちも落ち着いていく。

 

そしてそして、最後。森田さんの、

「なんてゆうか…、ありがとう」

 

ここには、先程の坂本さんのところにはあった句点が無い。

その表記と、森田さんの歌い方が相まって、

今夜のこの小さな旅は終わるけれども、また明日に向かって気持ちが向かっていく、また明日になれば仕事に行くんだ、という、逃避行から帰着し、現実の時間の流れのなかに身を戻したというような感じがする。

 

 

さて、これで曲は終わりなのだが、ここで唸らずにはいられなかったのが、

この曲が森田さんで始まり森田さんで終わってるということである。なんだろう。完璧過ぎません?この歌割り考えた方に金一封差し上げたい。お中元送りたい。ありがとうございます。

 

 

このような曲の構成、展開が、何ともドラマチックというか、ちょっとミュージカルみたいだなと思った。ものすごくストーリー性を感じた。

 

この曲そのものの良さももちろんあるのだが、ここまでドラマチックに仕上がるのは、メンバーの年齢の幅が広く、グループとしても歴史が長くなってきているV6が歌っているからこそだと思った。

 

私の脳内では、この『意味のないドライブ』のPVが完成しているのだが、機会があればぜひ、公式にPVを出してもらいたい。そして、ライブで聴きたいです。

 

ということで、ライブの開催のお知らせを心待ちにしつつ、その日まで、意味のないドライブを聴いて日々を乗り切ろうと思います。

 

 

 

「カナシミブルー」がお好きなあなたへ 〜KinKiファンど新規による勝手なオススメ

 こんにちは。こちらではかなりお久しぶりです。

 

 今回久々に更新することになったのは、ひょんなことからの流れだった。

 

 事の始まりは、突然私の友人からLINEにて「KinKiの曲のオススメを教えてくれ」との要請が来たこと。

 というか、厳密にはこの友人が知りたがっていたのではなく、友人のご友人が知りたがっておられたらしく、それがそのまま私に託されたということだったのだが。

 

よっしゃ、喜んで!!と思いつつも、ひと口にオススメはこれですと即答することは極めて難しい。お勧めする相手がどのような好みをお持ちかにもよるし、そもそもKinKi Kidsの曲は全部オススメなのだ。いや、もはやKinKi Kidsそのもの、全てがオススメなのである。

 

 

しかし、そんなことを返しても仕方あるまい。友人のご友人……回りくどいのでAさんとするが、Aさんは、「KinKiのオススメの曲が知りたい」のだ。ここはひとつ、いちKinKi Kidsファンとして、要望にきちんとお答えせねば。

 

そんなこんなで何か少しでも手がかりがないかと友人に探ってみると、AさんはもしかしたらKinKi沼に片足突っ込みそうな段階におられるのかもしれないことと、「カナシミブルー」がお好きらしいということだけ分かった。

 

それだけの情報を手がかりに、私は1日猶予を貰ってオススメを考えることにした。

 

 

本当は、簡単にいくつかピックアップして、軽く解説をつけてLINEに送るつもりだった。しかし、スマホのメモ欄にそれこそメモ程度に書き始めたつもりが、いつの間にか3,000字を超える超大作()になってしまった。これでは、そのままLINEに送るのは見づらくて申し訳ないし、せっかく沼に片足突っ込んでくれそう(かもしれない)なAさんに引かれてしまうのではないかと不安になり、悩んだ末、ひとまず曲のリストだけ送った。

 

すると、解説も気になってくださっている様だったので、こうしてはてブに掲載する形でお伝えすることにしたのだ(しばらく更新していなかったし、丁度いい分量ということもあって)。

 

 

そんなこんなで、本題をスタートして行こうと思うが……

 

 

先にお断りを申し上げると、これはあくまで、いちファンの個人的オススメである。

 

私は昨年ファンになったばかりのド新規であり、しかも気に入った曲があれば永遠に聴き続けたくなってしまうタイプなのでまだまだKinKi の曲を網羅できていない。そんな私がおすすめブログなど書いていいものか……?とも思った。

 

しかし、KinKiの入門編などについてはKinKiヲタ諸先輩方が既にブログやSNSなどで様々書いてくださっており、私もファンになりたての頃、そして現在も大変お世話になってきている。いつもありがとうございます。それらと比べられてしまうともうこれは即削除したくなってしまうのだが、あくまで私なりの記事、ということでご理解頂き、少しでもなにか参考にしていただけることがあれば、と思いながら、以下に続けようと思う。

 

 

では、改めて本題スタート!

 

 

 

まず、私がオススメしたあとのAさんのKinKi曲との出会い方を考えた時、レンタルショップに行って借りるパターンを想定した。

レンタルショップではシングルよりもアルバムの方が遭遇率が高い(※私調べ)。

 

そこで、もういっそ、アルバムごとオススメしちゃえ☆ということで……

 

Aさんはカナシミブルーがお好き」との情報から、いくつかパターンを考えて、アルバムを3枚選んでみた。

 

 

 

①「まずはメジャーどころ!KinKiとファンがお気に入りの鉄板曲から知りたい!」なら……

『39』(2007)

 

39

39

 

 デビュー10周年イヤーに出されたベストアルバム。


ディスクは3枚構成で、


1枚目は「YOUR FAVORITE」と題され、ファン投票で選ばれた上位10曲と、新曲であり2人の共作である曲が1曲収録されている。


2枚目は、「KOICHI'S FAVORITE」と題され、その名の通り光一くんのお気に入り曲、そして

 

3枚目はお察しの通り「TSUYOSHI'S FAVORITE」と題され、剛くんのお気に入り曲が収録されている(ちなみに、カナシミブルーはTSUYOSHI'S FAVORITEに収録されてます)。

 


上記のような選曲による構成なので、シングルが網羅されている訳ではなく、「あれ?私の知ってるあの曲がない…」ということもあるかも知れないが、メジャー曲からコアなアルバム曲等々まで、メンバーとファンに愛された曲たちを一気に知ることが出来、総合的な意味でKinKi入門としては手っ取り早くてピッタリだと思われる。


(参考までに:制作過程の話などにご興味があればWikipediaを読んでみるのも面白いと思います)
39 (KinKi Kidsのアルバム) - Wikipedia

 

 


②「いやいや。とりあえずメジャーなシングル聴きたいんじゃ!」なら……

『The BEST』(2017)

(上手くリンクが貼れませんでした)

 https://www.amazon.co.jp/dp/B076ZCH8WF/ref=cm_sw_r_cp_api_i_c2d9AbTFCHM57


デビュー20周年イヤーに発売のベストアルバム。こちらはデビュー曲「硝子の少年」から当時の最新曲「The Red Light」まで、シングル曲を全て網羅している。もちろんカナシミブルーも。正直KinKiはシングル一曲一曲が名曲すぎるのでしばらくはアルバム曲に手が付かない。それくらい浸れる、KinKiの歴史が詰まった作品。

 


ちなみに、もし万が一、うっかりこのアルバムの初回限定盤を購入された場合、確実に沼に沈みこむことが予想されるのでご注意ください。KinKi20周年記念のライブイベントのダイジェスト映像という名の沼への扉DVDが特典として付いています。

 

 

 

③「だから!私はカナシミブルーが好きなんだよ!!!!この曲そのものが!!」

なら……

『N album』(2016)

 

N album

N album

 

 

オリジナルアルバムとしては最新の作品。何故これを勧めるかというと、このアルバムはカナシミブルーの作者である堂島孝平氏が「共同プロデューサー」として制作に深く関わっている作品だからだ(共同?誰と?と思われるかもしれないが、KinKi Kidsの2人と、である。KinKi Kidsの作品は基本的にKinKi Kidsの2人がプロデュースしており、割と初期の作品(どれか忘れてしまった)からCDのクレジット欄に「Produced by KinKi Kidsと明記されている)。

 

 

カナシミブルーが琴線に触れたということは、同じ作者の曲も琴線に触れるのでは……?と思い、この作品も挙げた。このアルバム以外にも、堂島氏が制作に関わっている曲は複数あるが、アルバムまるまるプロデュースに関わっているというのはこの作品が初めて(なはず)。
(参考:「楽曲提供」欄の「KinKi Kids」の項目を見ると提供曲が分かります。堂島孝平 - Wikipedia)

 

 

また、このアルバムを引っさげて行ったライブもめちゃめちゃカッコイイです。曲を気に入られた場合はこちらもオススメです。

 

 

 


こんだけ回りくどくオススメを展開してきて何ですが、最後に個人的にオススメな曲を挙げて終わりにします。そもそも、ご要望はオススメの「曲」だったのだから、こちらを先にすべきだったかも知れない。

 

 

選曲の基準は、直感で今オススメしたいと思った曲 です。

 

 

 

・『Misty』(2000年)
堂島孝平氏作詞作曲。カナシミブルーとテイストが似てる気がします。『39』のKOICHI'S FAVORITEにも収録。

 

・『薔薇と太陽』(2016年)
→シングル。『The BEST』にも入ってます。KinKiファンはもちろん、他のグループのファンからの人気も高い一曲。吉井和哉氏からの提供曲。また剛くんギター、光一くんダンスという画期的な披露方法も新しくてカッコイイ。

こちらは出来ればMVも見てほしい。ショートVer.ならここから無料で見られます↓
KinKi Kids 「薔薇と太陽(ショートver.)」<36thシングル>-動画[無料]|GYAO!|音楽

 

・『Secret Code』(2008年)
シングル。『The BEST』収録。堂島孝平氏編曲。ジャズ調がカッコイイ。これもGYAOでMVショートバージョンが見られます。タダで無料です。
KinKi Kids 「Secret Code (ショートver.)」<27thシングル>-動画[無料]|GYAO!|音楽

 

・『SPEAK LOW』(2014年)
→『M album』収録(ちなみにご説明が遅れましたがKinKiのアルバムは基本的に『A album』からABC順でリリースされてます)。なんとこれも堂島孝平氏作詞作曲でした。私も堂島氏の曲大好きです。てかそもそも、どんちゃん(堂島氏の愛称)は曲・キャラ共にファンからの人気と信頼度が高い印象。この曲もめっちゃかっこいい。個人的には2番Aメロつよしくんめっちゃかっこいい。語彙がなくて申し訳ない。

 

M album 【通常盤】

M album 【通常盤】

 

 

・『星見ル振リ』(2016年)
→『N album』収録。ライブで歌ってないのが残念すぎるがめっちゃ切な良い。KinKiにしては割と明るめの曲調なんですが、KinKiが明るい曲歌うと逆にめちゃくちゃ切なくなるという魔法があり、それがわかりやすい曲。

 

・『Topaz Love』(2018年)
→最新シングル。光一くん作曲、剛くん作詞の共作、そしてプロデュースに堂島孝平も関わってます。もったいぶって申し訳ないが、これに関してはまず聴いて欲しい。そしてもしあなたの琴線に触れたのなら、この曲がどのようにして生まれたかぜひ調べてみて頂きたい。その様子の一部は前述の『The BEST』初回限定盤特典のDVDの中にあります。

https://www.amazon.co.jp/dp/B077ZPKYBB/ref=cm_sw_r_cp_api_i_gie9AbD7VEN0N

こちらもGYAOにてMVが見られます。

KinKi Kids 「Topaz Love(ショートver.)」<39thシングル>-動画[無料]|GYAO!|音楽

 

 

 

 

こんな感じです。オススメの曲は挙げ始めたらもうきりがないのですが、今の自分が直感で選んだらどれになるか、という基準で選びました。言わずもがなですが、この他にも素敵な曲が本当にたっくさんあります。ぜひKinKi Kidsの世界に酔いしれてください♡

 

 

最後に、入門にピッタリのKinKi Kidsコンテンツリンク集を。公式にこれだけ無料コンテンツが配信されていると益々沼への道が拓けますね。


KinKi Kids 「硝子の少年(ショートver.)」<1stシングル>-動画[無料]|GYAO!|音楽
(硝子の少年からTopaz Loveまで全てのシングル曲のMVのショートバージョンが見られます。期間限定でフルバージョンで見られる曲もあります。)

 

KinKi Kids MVコメンタリー 「愛されるより 愛したい」-動画[無料]|GYAO!|音楽
(MVコメンタリーとライブコメンタリーが見られます。KinKiがかつての自分たちを観ながらのんびり喋ってるゆるゆる動画です。ライブコメンタリーは更新中のシリーズ。)

 

なんやかんやで加筆修正していたら5,000字超えました。

以上!少しでもなにか参考になればと思います。

 

この気持ち、「儚さ」だったのか ~SHOCKとサントラと光一さん

 

こんにちは。前回の記事がこのめんどくさがりな私のブログ人生最初で最後の投稿とならずに済みそうだ(次に恐れるのは3日坊主☆)

 

なぜなら、昨日初観劇したSHOCKについてまだまだ語りたくてしょうがないからだ

初観劇の率直な感想についてはこちらの記事を参照…していただくほどの価値はないと思うが、もし何かどーーにも暇を持て余していてやることがなさ過ぎて気が狂いそう、ということであればご覧くださいという程度のものだ。がせっかく時間かけて書いたので一応リンクを貼る。

nkojall.hatenablog.com

 

上記の記事の中でも登場する、私をKinKi沼に誘った布教主の友人というのは人間としてもそうなのだが布教主として大変かっこよくて毎度惚れ惚れする。

 

今回の初観劇にあたり、SHOCK関連の円盤作品は観劇後に貸すからまずは生を見届けてくるようにと言われていたのだが、初観劇当日を迎えるほんの数日前に、その友人から連絡があった。

 

「観劇してから次会えるまでに時間開いちゃうけど、観たら絶対聴きたくなるだろうから先に貸しとく」

と、わざわざサントラを貸しに来てくれると言うのだ。

 

イケメンかよ。泣いた。

(このイケメン布教主の伝説はまだまだあるのでのちに機会があればぜひ書き綴りたい。)

 

お言葉に甘えてお借りし、観劇前日にしっかりスマホに入れて、しかし聴くのは翌日の終演後までのお楽しみとした。

 

結果、友人の細やかな配慮には深く感謝することとなった。

 

だって終演直後からもずっとその音楽を通して作品の世界観に浸れるだなんて。これ脳内再生じゃないよね?と何度耳を疑ったか知れない。あぁ、サントラが発売されているという素晴らしい現実。オリジナル作品だとこういうことができるのか。いいな。

 

私はついさっき初めて耳にした音楽を繰り返し繰り返し聞きながら、さっきまで見ていたストーリーや雰囲気を脳内でなぞりながら、電車に揺られていた。揺られながら、なんだか言葉にできない、胃のあたりがきゅーっとするような、胸が締め付けられるような、泣きたくなるような気持ちになった。この感情って何なのだろう、と頭のどこかで思いながら、余韻に浸っていた。

 

なんだかふわふわした気持ちのまま無事に家に辿り着き(お家に帰るまでがEndless SHOCK)、「そうだ、イヤホンではなくてオーディオで聴いてみよう」と思い、友人に借りたサントラCDを手に取ると……ん?なんかDVDも入ってるやん。 

(以下リンクは通常版だが友人に借りたのは初回盤)

 

どうやら、光一さんのインタビュー映像とSHOCKのダイジェスト映像が収録されたDVDらしい。存在に気づいていなかったので自分的にはちょっとしたサプライズ感も感じつつ、プレーヤーにディスクを入れて再生してみた。

 

その中で。

 

私はとあるところで、恐怖にも似た驚きを覚えることになる。

だって、私がさっきぼんやり考えていた「この気持ちなんだろう?」の答えを画面の向こうで光一さんが言っていたから。

 

それは、光一さんの思う「サウンドトラックとは」という話題のなかで起こった。

 

 もちろん映像で見るのもいいし、もちろん何よりも舞台で生で観ていただくのが一番いいんだけど、音楽だけで聴くとより自分の中で情景が浮かぶときって、なにかこう、どこかこう…儚い気持ちになるって言うか。なんかその感じがサウンドトラックって好きなんですよね。…説明難しいけど。自分はサウンドトラック聴くときってそういう聴き方するんですよ。

  ー『Endless SHOCK Original Sound Track 2』初回限定版 DVD より

   (映像での光一さんの言葉を筆者が文字に起こした。)

 

 

「儚い」

 

この言葉を聞いて、私はついゾッとしてしまった。一瞬頭が真っ白になり、時間差で「…んん~~~~~~~~~~~。」となんかとても低い、例えるならば牛さんのなき声みたいな謎の声が出た(深い頷きの意)。

 

そうか…これって「儚い」っていう気持ちだったのか……!!!!!

 

舞台は生ものであり生き物だ。全く同じ空間は二度と再現することができない。例え自分が見た公演が映像化されたとしても、自分がそこにいて観て、聴いて、感じたものとはまた違った切り取り方をされているという意味では絶対に、二度と、同じものを観ることはできないのだ。そこにまず「儚さ」がある(この「儚さ」には以前から気づいていた)。

それが舞台の面白さだし、だからついつい同じ作品に何度も足を運びたくなってしまうのだが。

 

しかし唯一、ある意味で、「自分が見たもの」を再現できる方法がある。それは、記憶を辿ることだ。そういう意味では、この場合事実とは異なってしまっていても、自分の中で反芻する分には問題ないのかもしれない

 

この、反芻という作業に、実際の音源を収録したサウンドトラックがあると、より鮮明に思い起こすことができるのだなと思った。だから、逆に、より儚いのだ。

 

サウンドトラックというものは元々好きで、ミュージカルに限らずドラマや映画のサントラも気に入ると購入してきたし、購入に至らないにしても気づくとサントラが頭の中に流れていたり、バラエティー番組などでサントラが使われているとそれが何の作品のものだったか、一度聞いたことがあるものだったら大体思いだせるほどには好きだ(そういえばうちの母も若いころからサントラ狂で、コレクションの中には名曲もあれば「何でこれ買った?」と突っ込まずにいられないようなものまである。やはりそういうところも遺伝するのだろうか)。

 

サントラを聞いていると、その作品の世界にまるで自分が入ったかのような感覚になれて幸せな気持ちになるし、あのシーンがどうだったとか思い出せて楽しい。なのに、このなんか胃がキューっとなるというか、胸が苦しくなるというか、泣きたくなる感覚は何?どこから来てるの?というぼんやりとした疑問は思い返せば以前から抱いていた。

 

サントラに限らず、この感覚自体は音楽を聴くと時々出てくる。何なら物心ついたころから感じることがあったこの感覚だが、何て言ったらいいのか分からないし、自分だけなのかなと思って特に人に話したこともなかった。

 

それを、だ。考えてもみてほしい。

今回のこの名前の分からぬ感情を抱かせる原因となった作品の、サントラの、作り手かつ、歌い手である、堂本光一さんに、さらっと言語化されてしまったのである。

 

 

もちろん画面を通してではあるが、この際そんなことはどうでもよい

 

これを受けて、自分の中で感激したことが二つある。

 

一つは、ここまで延々と語ってきた、名前の分からないこの感情が「儚い」というものだったということが分かったこと。

 

もう一つは、その感情を共有し、言語化してくれたのが光一さんだったということである。

 

単に、自分がファンをやっている相手から言われたから、ということではない(といえば嘘になる)。それだけじゃない。

作り手であり歌い手である光一さんが、聴き手がこれを聴いてどんな感情になるのかというところまで想像して作っているということが分かったからだ。

 

 

さらに細かい話をすると、そのプロフェッショナルなところに感激したということもあるし、

…これまで私はこういう感情を抱いているのは聴き手側の自分だけだと思っていた。だからこの複雑な感情の中に「泣きたくなる」という感情も含まれていたのかもしれない。聴き手側の、一方的な思いだと思っていた。

 

ところが、その感情を作り手、歌い手の光一さんも知っていたのだ。こちら側の一方的な感覚じゃなかった。私は、光一さんの言葉によって、自分が長年抱いてきた謎の感情に「儚い」という名前を授けてもらったと同時に、その中にあると思ってきた「寂しさ」という感情を消してもらったのである。

 

光一さんは、そんな気持ちになれるからサントラって好き、とも言った。本気で作品作りをする光一さんをはじめとする作り手のみなさんが、そんなことを考えて作った作品。それが、Endless SHOCKなのであり、このサウンドトラックなのだ。

 

これからも私はこの新しく名前の付いた感情をいとおしく思いながら、サントラライフに浸っていきたい。

 

…はあ。またひとつ新しい沼に足を踏み入れてしまった。

 

 

 

…余談だが、これを書きながら初めて認識したのが、「儚」という字は人偏に夢と書くのかということ。ちょっとこの言葉についても調べてみたいと思う。

初めてSHOCKを観た新規ファンの感想~ブログ開設せずにいられなかった

…遂に、ブログを開設してしまった。

 

私は2017年の夏にKinKi Kids沼に落ちた新規オタです、こんにちは(そのきっかけなどはまた気が向けば書こうかと思う)。キンキを好きになる以前から、かれこれ人生の半分以上ジャニーズのタレントのファンをやってきているのだが、何か事あるごとにものすごく語りたくなってしまう性分で、これまでも何度ブログを開設しようかと思ったか分からない。しかし完璧主義の癖にめんどくさがりな性分でもあるので絶対続かないと思い避け、手軽なツイッターなどでその時々の思いを語るなどしてきた(お前の性分がどうだという話はどうでもいい)。

 

その私が、ついに、重い腰を上げ、重いノートPCを立ち上げ、動きが遅いPCにちょっといらいらしながらそれでもブログを開設したいと思ったのはなぜか。

 

生まれて初めてEndless SHOCKを観た結果、気づいたらこうなっていた。

 

あんなにめんどくさがってたのに今私こんなにブログ書きたがってる。ってことでちょっと気持ちを尊重して気の向くままにキーボードを叩いてみることにした。

 

ここではすべての感想はとても書けないが、初観劇直後にスマホのメモに思ったことから打ち込んでいたらそれだけでちょっとしたレポートくらいの分量になったので、今回は主に直後に思ったことを記しておこうと思う。

 

 

改めて、Endless SHOCKといえばジャニーズのオタクをやっている人はおろか、そうでない人にも言わずと知れたミュージカル作品だ。毎年SHOCKの季節になると各局ワイドショーで光一さんが階段から転がり落ちていく姿が流れるので、そのイメージで認識している人は多いだろうと思う。

 

実際、私も観劇するまではそのイメージしかなかった。

 

 

…え?ちょっと待って?……去年ファンになったんだよね?そこから今年までどれだけ予習する時間があったと思ってるの?何なら博多座の公演も挟んでるよね?なのにその程度の知識しかなかったの??

 

とお思いの方もいらっしゃるかもしれない。

 

ただ、敢えて何も知識を入れずに見に行ったのは、もともとKinKiにハマる一番のきっかけをくれた布教主であり幼馴染の友人のアドバイスがあってのことだった。

 

なんかわかんないけど、とにかく「あなたは絶対にSHOCKにハマる」と断言され、また「まずは黙って観てこい!」と言わんばかりに、「とにかくまずは先入観なしに見てほしい」「サントラとかDVDは見終わってから貸すから」などと強く言われていた。ので、とりあえず「…わかりました」と従い、過去の映像などはもちろん、あまり他の方のレポやあらすじなども読まずに当日を迎えた。

 

だから本当に、内容に関する知識といえば、ミュージカルであること、光一さんがフライングをすること、そして、光一さんが階段から落ちることくらいのままだったということだ。

 

 

……さて、そんなこんなで無事、私の初SHOCKが終わった(…急に端折りすぎだろうか?いや…私もほんとは初めて行った帝劇の雰囲気がどうだったとか気合い入れていつもは履かないヒール履いてったらみごとに足をくじいて、とか書きたいんだけど何せ、何せ!めんどくさがりなのでそんなこと書き始めたらこの投稿が最初で最後のブログになってしまう可能性がある。ブログとかまじで書いたことないのと性格的なものがあるのでちょっととりあえず雑さは否めません、申し訳ありません)

 

……えー、改めまして、初SHOCK観了。

 

直後の私のツイートをみてみると、

 

 

そう、手が震えていた。これはすごいものを観た…と思った。

そして震える手で何を必死にメモに打ち込んでいたかというと

 

「コウイチさんお空飛んでた」

「コウイチさんターン美しい」

「コウイチさんロングトーンの力強さ 声量」

 

…語彙力皆無。ちょっとまだ頭が冷えていない。

でも実際、コウイチさん改め光一さんのフライングにはほかに見たことのない美しさがあった。本当に空を飛んでいるかのよう。特にフライングの最中、進行方向に背中が向くタイミングの一瞬には息を飲んだ。何だろうこの、こんなに力強さを感じるのに、儚さと繊細さとそれゆえの脆さのようなものを感じさせる、これはなんだろう…!?と心が揺さぶられた(あとで関ジャムのSHOCK特集回を観て知ったが、この後ろ向きで進行するタイミングの動きはフィギュアスケートから着想しているらしい。素人からすれば氷の上での表現と空中での表現がこんな風にリンクするだなんて目から鱗である)。

 

それに、そんなフライングをしながらの歌声には全くブレがない。地上での歌唱と何ら変わりはなくすばらしいものだった。ていうか体幹がすごい自称インナーマッスルオタクとしてはそっちの意味でもかなり感激していた。

 

そんなことを考えていたら少しの時間経過とともにだんだん感想を言語化できそうになってきたので内容への感想にも触れたいと思う。

 

(内容、と言っても一回見ただけでまだ拾いきれていないものも多いと思うので、何度もSHOCKをご覧になっている先輩方からしたらかなりぼんやりとした感想かもしれないが、あくまで初めて見た者が純粋に思ったこととして受けとって頂けたら幸いである。)

 

全体を通して「面白いな」と思ったのが、この物語のパラレルワールド性である。

舞台のカンパニーの「物語」をみているんだけど、その世界と現にその「物語」を演じているカンパニーたちの「現実」の世界が常に並行して存在している。あとでパンフレットを読んで納得する部分も多かったが、登場人物たちは「物語」を演じる中でさらに演じるということをしながら、「現実」に演じている自分の魂そのものを役に込めて爆発させているように見えた。(日本語難しい。伝わっている自信がない)

 

要するに、芝居なんだけど、それ以上になにかこう一人一人のリアルな魂の爆発のようなものを感じた。そしてその爆発をカンパニー皆が互いに恐れずにぶつけているし、見届けているし、楽しんでいるようにも見えた。

 

それを感じた場面はいくつかあったのだが、ストーリーに触れないかつ一番私がそれを感じたシーンがある。

 

それは、コウイチとカンパニーの皆さんの間で要所要所で行われていたアイコンタクトや顔を見合わせて笑顔を向け合うところ、肩を組んだり触れたりするところといった、カンパニー同士の、一瞬の、生きたコミュニケーションである。

 

生きたコミュニケーション」という言い方をしたのは、これが単に芝居の一部に留まるものではないと強く感じたからだ。この一つ一つが、このカンパニーの関係性そのものであり、コウイチないしは光一さんのカンパニーへの関わり方そのものを表していると感じた。

 

中でも最も印象深かったのは、物語の終盤で、コウイチとユウマのパフォーマンスのあと、コウイチがユウマの肩をガシっと抱いて後ろに歩いていったところだ(初見かつ一回しか見てないので完全な記憶とは言えないことをご了承いただきたい)。

 

このとき、コウイチ…というか光一さんがユウマ…というか中山優馬くんに向ける笑顔とそれを見つめ返す優馬くんの表情、光一さんが優馬くんの肩をポンポンとたたく姿とそれを受ける優馬くんの背中……という一瞬をぼんやりとみていた。もちろん声は聞こえないが光一さんが優馬くんに「よかったよ」とか「お疲れ」とでも伝えているのだろうか、とそのときは何となく思っていた。

 

ところが、そのあとのカンパニー全体で踊る中の優馬くんをみてみると、あのハードな作品の終盤であるにも関わらず、優馬くんの姿に何かブァッとエネルギーがみなぎったような印象を受けたのだ。あくまで、私にそう見えただけで、実際は知る由もない。しかしその一連の姿をみて、光一さんのアイコンタクトや肩ポンポンなどの一瞬のコミュニケーション一つとってみても優馬くんにとってはものすごくなにか力に変わるものだったのかも知れない、ということを考えた。わかんないけど。

 

だから、私も途中から役名ではなく本名の方で記述しているように、「物語」がそれを演じている彼らの「現実」を通してよりリアルで切実なものになっている、と感じた。しかも、私はジャニーズのタレントのファンであるとはいえ若い方々に関してはお勉強不足で(若い人とおじさんをどのラインで区切っているかについては言及を避けるがおじさんが好きです)、ほとんどの方の普段の様子とかキャラクターとかは把握できていないにも関わらず、である。(リアルってなんだという話になるとまたややこしくなるが、)彼らのいわゆるリアルを知らない身からしてもそんなことを感じられるだけのものが、舞台上には溢れていた。それ故に、すごくグッと来るものがあったのだと思う。

 

何度も言うように今回が初めての観劇だが、それでもこの作品が、どれだけの人たちが、どれだけの時間と労力と、それから想いをかけて、大切に、作り上げてきたのだろうと想像せずにはいられなかったし、現にこの目で耳で肌で、生で、観た聴いた感じたものがそのすべてを物語っていた。

 

KinKi Kidsを好きになったことがきっかけで、今回はじめてSHOCKを観ることとなった。しかし、出演者のファンであるという前提だけで観るのはもったいない、というか、失礼だと思ってしまうほど、この作品そのものとそこにある魂のようなものが素晴らしかった。だから、私はこの日、この作品そのもののファンにもなってしまった。

 

もうじき1600回目の公演を迎えるというSHOCK。光一さんをはじめカンパニーの皆さん、アンサンブルの皆さん、スタッフの皆さんが最後まで何事もなく無事に駆け抜けられることを願ってやまない。